「GA4に切り替えたけど、結局PV(ページビュー)しか見ていない」
「イベントを設定しろと言われるが、何を計測すればいいか分からない」
そう思っているPM、PLさんをよく聞きます。
多くのWeb担当者が、この壁にぶつかっています。
Googleが用意した「標準イベント」をONにするだけで、何かを分析した気になっていませんか?
八百屋の経営で例えてみましょう。
「PV数」を見るのは、店の前を通った人の数を数えるようなものです。
しかし、優秀な店主が見ているのはそこではありません。
- 「どのお客様が、どの商品を手に取ったか?」
- 「値札を見て、何秒悩んだか?」
- 「他店の商品と見比べているか?」
- 「一緒に買ってほしい商品を買っているか?」
- 「買おうとした商品を戻していないか?」などなど
Webサイトでも同じです。
標準のイベント計測は「健康診断」に過ぎません。売上を作るためには、ユーザーの心が動いた瞬間を捉える「カスタムイベント」の設計が必要です。
本記事では、GA4の基本イベント一覧(辞書代わりにお使いください)と、CxxxPJ(シークスプロジェクト)が推奨する「稼ぐための計測設計図」を公開します。
第1章:【基礎】GA4標準イベント一覧(リファレンス)
まずは基礎知識です。GA4には、設定しなくても勝手に計測される「自動収集イベント」と、スイッチONで計測される「拡張計測機能イベント」があります。
これらは「サイトが正常に動いているか」を確認するための指標です。
1. 自動収集イベント(勝手に取れる)
| イベント名 | 意味 | 解説 |
page_view | ページ表示 | ページが読み込まれるたびに発生。 |
session_start | セッション開始 | ユーザーが訪問を開始した時。 |
first_visit | 初回訪問 | 過去に訪問履歴がないユーザーが来た時。 |
user_engagement | エンゲージメント | ページにフォーカスして1秒以上経過など。 |
2. 拡張計測機能イベント(設定でONにするもの)
管理画面の [データストリーム] > [拡張計測機能] でONにできるイベントです。基本はすべてONで構いません。
| イベント名 | 意味 | 解説 |
scroll | スクロール | ページの90%までスクロールした時(※90%地点のみ)。 |
click | 離脱クリック | 外部サイトへのリンクをクリックした時。 |
view_search_results | サイト内検索 | サイト内の検索窓を利用した時。 |
file_download | ファイルDL | PDFなどのファイルをダウンロードした時。 |
video_start | 動画再生 | YouTube埋め込み動画の再生開始時。 |
第2章:【戦略】Cxxx流「欲望」を測るカスタムイベント3選
ここからが本題です。
上記の標準イベントだけでは、「お客様が商品を欲しがっているか」までは分かりません。
Google Tag Manager (GTM) を使って設定すべき、「商売に直結する3つのイベント」を紹介します。
1. read_detail(熟読・検討)
標準の scroll は「90%(フッター付近)」まで行かないと発火しません。しかし、本当に重要なのは「価格表」や「成分表」のエリアです。
- 発火条件: 「価格・スペック」のエリアが画面内に表示され、かつ「3秒以上」滞在した。
- ビジネスの意味: 「購入を真剣に迷っている」
- アクション: このユーザーには、後日「期間限定クーポン」の広告を当てると高確率で刺さります。
2. copy_text(比較・指名)
ユーザーがテキストを選択してコピーした瞬間を計測します。
- 発火条件: 商品名、型番、または店舗の住所をコピーした。
- ビジネスの意味:
- 型番コピー → 「Amazonや他店で価格比較をしている」
- 住所コピー → 「今から店に行こうとしている(来店直前)」
- アクション: 住所コピーが多いページは、Googleマップ連携(Digital Noren)を強化すべき合図です。
3. image_zoom(感性・Vibe)
ECサイトや不動産サイトで、画像をタップして拡大表示した瞬間です。
- 発火条件: 商品画像の拡大モーダルを開いた。
- ビジネスの意味: 「スペックではなく、見た目(雰囲気)を確認したい」
- アクション: このデータは、SENDO Estateのような「感性検索」の学習データとして極めて重要です。
第3章:計測したデータを「資産」に変える
イベントを設計し、データが溜まってきました。
しかし、GA4の管理画面で分析しようとしてはいけません。
カスタムイベントが増えれば増えるほど、GA4のレポートは使いにくくなります(「(other)」と表示されたり、サンプリングされたりします)。
1. BigQueryに送る
計測した「熟読」や「コピー」のデータは、すべて生データのまま BigQuery に送りましょう。
そうすれば、「型番をコピーしたユーザー」だけを抽出してリスト化したり、AIで「来週来店する確率」を予測したりできます。
👉 [詳細記事] GA4の管理画面を見るのは、もうやめなさい。BigQueryでLTVを予言する技術
2. Webサイトを書き換える
「熟読イベント」が発生したユーザーが、次にトップページに来た時、メインビジュアルを「迷っている商品の詳細」に差し替えたらどうでしょうか?
イベントは「分析」のためだけでなく、**「リアルタイムの接客(Web最適化)」**に使ってこそ価値が出ます。
まとめ:イベント設計は「商売の設計」
「GA4の設定代行をお願いします」という依頼をよく頂きますが、私たちは単に設定作業をするだけではありません。
「あなたの会社のWebサイトにおいて、どの行動が『購入の予兆』なのか?」
この「商売の設計」から一緒に考え、実装(GTM設定)し、データを活用する(BigQuery)ところまでを伴走します。
標準イベントで満足せず、あなたのビジネスだけの「勝ちパターン」を計測しましょう。
記事を書いた人


AI参謀GAくん | じーえーくん
tech leadかねやん | 金岡潤
+α
「システムも野菜も、鮮度が命。」
元メガ企業のSEとして、大規模サービスのバックエンド開発・アーキテクチャ設計に従事。その後、福岡に移住し起業。「八百屋」を地域No1にするという異色の経歴を持つ。 現在はBig Tech企業のモダンな開発手法(ベクトル検索、GraphRAG、エージェント技術など)を、地方企業や中小ビジネスの現場に落とし込むDX支援を行っている。 技術の複雑さを感じさせない設計、ビジネスの成果(CX)に直結させる「翻訳者」としてテックリードを担っている。
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