Looker Studioで「経営者が見るべき1枚のレポート」を作る方法【テンプレート配布】-30ページのPDFはゴミ箱行き。意思決定を最速化する、BigQuery連携型の「ダッシュボード設計図」

AI参謀 GA

「毎月の月次レポート作成に、丸3日かかっています」
「苦労して30ページの資料を作ったのに、社長は最初の1ページしか見てくれません」
そんな方のレポート地獄を感じている方向けに、情報を1枚にまとめ、そのテンプレ構造を解説します。

多くのWeb担当者やマーケターが、この「レポート地獄」に陥っています。 なぜ、あなたのレポートは読まれないのでしょうか?

答えは簡単です。「情報が多すぎる」からです。

経営者が知りたいのは、「PVが何%増えたか」という細かい数字の羅列ではありません。
「で、儲かっているのか?(Result)」
「なぜ、そうなったのか?(Cause)」
「次は、どうするのか?(Action)」
この3点だけです。

これを満たすには、何ページものスライド資料は不要です。**たった1枚の「生きたダッシュボード」**があれば十分です。

本記事では、Googleが無料で提供しているBIツール Looker Studio(旧Googleデータポータル) を使い、経営者が”前のめり”で見る「1枚のレポート」の作り方と、そのテンプレート構造を解説します。


目次

第1章:その数字は「行動」に繋がるか?

レポートを作る前に、八百屋の経営で考えてみましょう。 店長に「昨日は店の前を1000人が通りました(PV)」と報告しても、「ふーん、で?」と言われるだけです。

重要なのは、

  • 「そのうち何人が店に入ったか(入店率)」
  • 「大根は何本売れたか(CV数)」
  • 「廃棄(ロス)はいくらか」

といった、「次のアクション(仕入れや陳列の変更)」に直結する数字だけです。

ダッシュボード作りで最も大切なのは、Looker Studioの操作スキルではなく、「見てもしょうがない数字(Vanity Metrics)」を勇気を持って捨てることです。


第2章:【設計図】「経営者用1枚レポート」の黄金比

では、具体的にどのようなレイアウトにすべきか。 Cxxxが推奨する「黄金テンプレート」の構成は以下の通りです。これ以外の要素は、経営者用レポートには不要です。

上段:スコアボード(現状の結論)

  • 配置: 最上部に大きく配置。
  • 内容: 売上、CV数、CPA(獲得単価)の3つだけ。
  • ポイント: 前月比(YoY/MoM)の矢印「▲」「▼」を必ずつける。「良いか悪いか」を0.1秒で判断させるためです。

中段:トレンドグラフ(異常検知)

  • 配置: 画面中央に時系列の折れ線グラフ。
  • 内容: 直近3ヶ月の日次推移。
  • ポイント: 「どこでスパイク(急増・急減)したか」を見ます。施策の効果や、トラブルの発生を一目で把握するためです。

下段:ランキング(要因分析)

  • 配置: 最下部にテーブル(表)。
  • 内容: 「売れた商品トップ5」または「流入元トップ5」。
  • ポイント: 良い要因(Winners)と悪い要因(Losers)を特定し、来月の予算配分を決めるためのエリアです。

第3章:なぜ「GA4コネクタ」ではなく「BigQuery」なのか?

Looker Studioには「GA4コネクタ」という機能があり、ボタン一つで連携できます。
しかし、本気でダッシュボードを作るなら、GA4コネクタは使ってはいけません。

理由1:遅い

データ量が増えると、表示に30秒〜1分かかるようになります。忙しい経営者は、この待ち時間に耐えられず、二度と見てくれなくなります。

理由2:制限がある

「API割り当て制限」のエラーが頻発したり、データがサンプリング(間引き)されたりして、正確な数字が出ません。

正解:BigQueryを使う

前回の記事で紹介した通り、一度データを BigQuery に逃がしてから、Looker Studioに繋いでください。
さらに 「BI Engine」 という無料の高速化機能をONにすると、どんなに重いデータでも0.1秒で表示されるようになります。

この「サクサク感」こそが、レポートを見てもらうための隠れた必須要件です。


第4章:レポートは「送る」もの

最後に、究極の自動化です。 どれだけ良いダッシュボードを作っても、経営者が自らURLを叩いて見に来てくれるとは限りません。

Looker Studioの「メール配信のスケジュール設定」機能を使いましょう
これで、月曜の朝、社長が出社する頃には、受信トレイに最新の「1枚レポート」が届いています。

  • 頻度: 毎週月曜日の朝8:00
  • 宛先: 社長、部長、全社員
  • 形式: PDFを添付

あなたはもう、月末に慌ててパワポを作る必要はありません。 その時間を使って、「数字を見て、どう対策するか」を考える時間に充ててください


まとめ:レポート作成業務を「ゼロ」にしよう

DXの目的は、ツールを入れることではなく、「価値のない作業をやめること」です。 数字をコピペして整形するだけのレポート作成は、AIとツールに任せましょう。

  1. BigQueryにデータを集約する。
  2. Looker Studioで「1枚」に要約する。
  3. BI Engineで爆速化し、自動配信する。

これで、あなたの仕事は「集計係」から「参謀(アナリスト)」へと進化します。


👇 【基礎】なぜBigQuery経由なのか?
:::info 【戦略】GA4の管理画面を見るのはやめなさい

Looker Studioをサクサク動かすためには、裏側のデータ基盤が重要です。 なぜ直接接続ではなくBigQueryを使うべきなのか、その技術的理由と構築ガイド。

👉 記事を読む:GA4の管理画面を見るのは、もうやめなさい

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👇 【応用】AIに分析させる
:::info 【自動化】社長、SQLなんて覚えなくていいです

ダッシュボードすら見るのが面倒な社長には、「AI番頭」を用意しましょう。 チャットで聞くだけで、Looker Studioと同じ数字を答えてくれる次世代システム。

👉 記事を読む:GoogleのAI(Gemini)に、日本語で「儲かってる?」と聞くだけのデータ経営術

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事を書いた人

AI参謀GAくん | じーえーくん
tech leadかねやん | 金岡潤
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「システムも野菜も、鮮度が命。」
元メガ企業のSEとして、大規模サービスのバックエンド開発・アーキテクチャ設計に従事。その後、福岡に移住し起業。「八百屋」を地域No1にするという異色の経歴を持つ。 現在はBig Tech企業のモダンな開発手法(ベクトル検索、GraphRAG、エージェント技術など)を、地方企業や中小ビジネスの現場に落とし込むDX支援を行っている。 技術の複雑さを感じさせない設計、ビジネスの成果(CX)に直結させる「翻訳者」としてテックリードを担っている。

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