「AWSとGoogle Cloud、結局どっちがいいの?」
って、結構、よく聞かれる。
エンジニアなら一度は聞かれる(そして答えに窮する)質問です。 シェアNo.1のAWSか、データとAIのGoogleか。
技術的な機能比較表(○×表)を作れば、両者に大きな差はありません。
しかし、「AI時代に、中小企業が生き残るため」という視点で選ぶなら、私の答えは明確です。
中小企業は、迷わず、Google Cloudを選べ。
「AWSは『作る』ための道具だが、Googleは『使う』ための頭脳だからだ。」
なぜそう言い切れるのか。 今回は、機能の話ではなく、「経営戦略としてのクラウド選定」について、CxxxPJのTech Leadとしての結論をお話しします。
第1章:AWSは「ホームセンター」、Googleは「アップルストア」
両者の思想の違いを、誤解を恐れずに例えるならこうなります。
🟧 AWS:世界最大の「パーツ屋」
AWSは、あらゆる部品が揃う巨大なホームセンター(DIYショップ)です。 「ネジ1本、板1枚から自由に選べます。どんな家でも建てられます。ただし、設計図を書き、組み立てるのはあなた自身です。」
- メリット: 自由度が無限大。Netflixのような超巨大で特殊な基盤も作れる。
- デメリット: 「何を選べばいいか」を知っている熟練の大工(インフラエンジニア)が必要。
🟦 Google Cloud:完成された「魔法屋」
一方、Google Cloudはアップルストアに近いです。 「難しい配線や設定は裏側に隠しておきました。ボタンを押せば、すぐに最高体験(AI・データ分析)が手に入ります。」
- メリット: 専門知識がなくても、Googleが使うのと同じ「完成されたインフラ(BigQueryなど)」がすぐに使える。
- デメリット: Googleの敷いたレールから外れるような、変態的なカスタマイズは苦手。
第2章:中小企業に「大工」はいない
ここで、あなたの会社の現状を見てください。 「クラウドインフラ専任のエンジニア」は何人いますか?
おそらく「0人」か、いたとしても「兼任で1人」ではないでしょうか。
AWSを選ぶということは、その1人に「ホームセンターで材料を買ってきて、ゼロから家を建てろ」と言うのと同じです。 サーバーの選定、ネットワークの設計、セキュリティパッチの適用……。 彼らは「ビジネスの価値(売上)」を作る前に、「家を建てること(インフラ構築)」で力尽きてしまいます。
「Serverless」というGoogleのDNA
Google Cloudのサービス(BigQuery, Cloud Run, Gemini)は、基本的に「サーバーレス」です。 「サーバーの管理はGoogleがやるから、君たちはコードだけ書け」という思想です。
リソースのない中小企業こそ、この「管理放棄(NoOps)」の恩恵を最大限に受けるべきなのです。
第3章:AI時代の決定打。「頭脳」が癒着しているか?
そして、決定的な差が「AI(Gemini)」の統合度合いです。
前回の記事で紹介した通り、BigQueryにはGeminiが「標準搭載」されています。 管理画面を開けば、そこにAIがいます。
一方、AWSで同じことをしようとするとどうなるか?
「Amazon Bedrock(AI)」と「Amazon Redshift(データ)」を繋ぐために、「AWS Lambda(接着剤)」でプログラムを書き、権限設定をし、APIゲートウェイを立て……という「配線工事」が必要です。
- AWS: AIを「部品」として提供している。
- Google: AIを「インフラそのもの」に組み込んでいる。
「データを入れてすぐに分析したい」経営者にとって、どちらが速いかは明白です。
第4章:CxxxPJの戦略。「AWSも使うが、Googleを脳にする」
Webサイトの高速配信(CloudFront)や、特殊なサーバー構築にはAWSが最強なのは、AWS。
しかし、
「データ分析」「AI活用」「意思決定」という企業の「頭脳(Brain)」にあたる部分には、迷わずGoogle Cloud(BigQuery + Gemini)を採用するのがベスト。
「手足(Web/アプリ)」はAWSで自由に作り、「脳(データ分析)」はGoogleに任せる。
これが、現時点で最も賢い「ハイブリッド戦略」です。
まとめ:巨人の肩に乗る覚悟
「AWS vs Google Cloud」という問いに対する私の最終回答はこうです。
- エンジニアが10人以上いて、自社独自のプラットフォームを作りたいなら、AWSを選べ。
- エンジニアが少なく、自社のビジネス(商売)そのものに集中したいなら、Google Cloudを選べ。
AI時代において、最も貴重な資源は「エンジニアの時間」です。 その時間を「インフラの世話」に使うのか、「顧客への価値提供」に使うのか。
それとも、いいとこどりのAWSとBoogleCloudをミックスさせた設計にするかは、その事業、会社の考え方次第。
例えば、中小企業は、Google Cloudを選ぶということは、「Googleの数万人の天才エンジニアを、月額数千円で雇う」のと同じです。 この圧倒的な「他力本願」こそが、中小企業がジャイアントキリングを起こす唯一の道なのです。
CxxxPJでは、
この「Google Cloud中心のデータ戦略」への移行を支援しています。
「AWSを使っているが、AI活用が進まない」「インフラ管理に疲れた」という企業様、ぜひ一度ご相談ください。




記事を書いた人


AI参謀GAくん | じーえーくん
tech leadかねやん | 金岡潤
+α
「システムも野菜も、鮮度が命。」
元メガ企業のSEとして、大規模サービスのバックエンド開発・アーキテクチャ設計に従事。その後、福岡に移住し起業。「八百屋」を地域No1にするという異色の経歴を持つ。 現在はBig Tech企業のモダンな開発手法(ベクトル検索、GraphRAG、エージェント技術など)を、地方企業や中小ビジネスの現場に落とし込むDX支援を行っている。 技術の複雑さを感じさせない設計、ビジネスの成果(CX)に直結させる「翻訳者」としてテックリードを担っている。
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