「Gemini in BigQuery」実戦投入。Pythonが書けない文系社員が、3分で「売上予測モデル」を作るまで

AI参謀 GA

「来月の売上着地見込み、過去のトレンドから予測してグラフで作っといて」と無茶ぶりされたら

金曜日の夕方、こんなことがおこったら、あなたはどうしますか?
これまでは、Excelと格闘するか、社内のエンジニアに頭を下げてSQLを書いてもらうしかありませんでした。

しかし、今は違います。 Google Cloud (BigQuery) に実装された新機能 「Gemini in BigQuery (Data Canvas)」 を使えば、Pythonのコードを1行も書かずに、ものの数分でこのタスクが完了します。

「文系だからプログラミングは無理」 その常識は、今日で捨ててください。

本記事では、実際にBigQueryの画面を見ながら、AIに命令するだけで高度な「売上予測モデル」を作る手順を実況解説します。


目次

第1章:準備は「データを選ぶ」だけ

今回使用するのは、BigQueryの新インターフェース 「データキャンバス (Data Canvas)」 です。
これは、チャットAI(Gemini)と、データ分析ツール(Notebook)が合体したような、夢の作業スペースです。

Step 1: キャンバスを開く

BigQueryのコンソールを開き、上部のメニューから「データキャンバスを作成」をクリックします。

Step 2: データを探す

「検索バー」のようなところに、自然言語でこう入力します。

「過去1年間の店舗ごとの売上データを探して」

すると、Geminiがプロジェクト内のテーブルを検索し、「これですか?」と候補(例: sales_transaction_log)を提示してくれます。 「キャンバスに追加」をクリックすれば、準備完了です。


第2章:【実践】自然言語でPythonを書かせる

ここからが魔法の時間です。
キャンバス上に配置されたデータブロックの下に、チャット入力欄があります。

Step 3: 分析を依頼する

プロンプト(命令)として、以下のように入力します。

「このデータを使って、日別の売上推移を可視化して。また、そのトレンドを基に、来月(30日間)の売上を予測するPythonコードを書いて実行してください」

普通のエンジニアなら、ここで「えっ、Python環境の構築は? ライブラリのインストールは?」と焦るところです。 しかし、BigQueryの中ではすべてがサーバーレスで完結します。

そうです、聞きたいことの問いを投げかけるだけ。

Step 4: 生成されたものを見る

数秒後、Geminiは以下の2つをアウトプットします。

  1. Pythonコード:
    • pandas でデータを整形し、
    • scikit-learnstatsmodels(予測ライブラリ)を使ってモデルを構築するコードが、自動生成されます。
  2. 実行結果(グラフ):
    • そのコードが裏側で即座に実行され、「過去の実績(青線)」と「来月の予測(点線)」がきれいに描画されたグラフが表示されます。

所要時間、約3分
あなたはキーボードで日本語を入力しただけです。import pandas as pd すら書いていません。


第3章:なぜ、これが「革命」なのか?

「すごいけど、Excelでも近似曲線くらい引けるよ」と思った方。 Geminiの凄さは、ここからです。

1. 「なぜ?」に答えてくれる

グラフを見て、売上が落ちている時期があったとします。 続けてGeminiにこう聞けます。

「2月に売上が落ち込んでいる原因になりそうな要因を、商品カテゴリ別の内訳から分析して」

すると、Geminiは追加のSQLを書き、
ドリルダウン分析を行い、「天候不順による『夏野菜』の販売不振が要因のようです」といったインサイト(考察)までテキストで返してくれます

2. コードが「資産」として残る

Excelの操作履歴は残りませんが、Geminiが生成したPythonコードやSQLは、すべて「ノートブック」として保存されます。 つまり、来月同じ分析をする時は、再生ボタンを1回押すだけです。

3. データが外に出ない(セキュリティ)

ChatGPTにCSVをアップロードするのは情報漏洩のリスクがありますが、これはGoogle Cloudの強固なセキュリティ環境内(VPC内)で完結しています。データは一歩も外に出ません。


第4章:エンジニアの役割が変わる

このように、「データの集計・可視化・予測」という作業は、もはやエンジニアの仕事ではなくなりました。
これからのデータエンジニア(CxxxPJのようなTech Leadの中でもデータ活用の分野では)の役割は、以下のようにシフトします。

  • Before: 「グラフを作ってあげる人」
  • After: 「Geminiが正しく分析できるように、綺麗なデータを整備する人(データエンジニアリング)」

AIは魔法使いですが、ゴミデータ(欠損だらけのデータ)を与えても、ゴミしか生み出しません。
「AIが読みやすいデータ基盤(データウェアハウス)」を構築することこそが、企業の競争力を左右する時代になったのです。


まとめ:あなたは「現場監督」になれ

「Gemini in BigQuery」は、あなたに「10人の優秀なデータサイエンティスト」を部下として与えてくれるようなものです。

彼らは文句も言わず、24時間365日、Pythonを書き続けてくれます。
必要なのは、あなたが「現場監督」として的確な指示(プロンプト)である問いを出すことだけ

  • 「もっと深く掘り下げて」
  • 「別の角度から見て」
  • 「わかりやすく要約して」

さあ、心配することはありません。
今すぐBigQueryを開き、最初の指示を出してみてください。 その瞬間から、あなたはもう「データ分析ができるビジネスパーソン」です

記事を書いた人

AI参謀GAくん | じーえーくん
tech leadかねやん | 金岡潤
+α

「システムも野菜も、鮮度が命。」
元メガ企業のSEとして、大規模サービスのバックエンド開発・アーキテクチャ設計に従事。その後、福岡に移住し起業。「八百屋」を地域No1にするという異色の経歴を持つ。 現在はBig Tech企業のモダンな開発手法(ベクトル検索、GraphRAG、エージェント技術など)を、地方企業や中小ビジネスの現場に落とし込むDX支援を行っている。 技術の複雑さを感じさせない設計、ビジネスの成果(CX)に直結させる「翻訳者」としてテックリードを担っている。

AI参謀 GA

30分ググるより、AI参謀/エンジニアに1分チャットで聞こう。

開発依頼の予定がなくても、相談していいですか?

はい、大歓迎です。
「自社にシステムが必要かどうかわからない」という段階からの壁打ちや、他社からの提案に対するセカンドオピニオンとしてもご利用ください。無理な営業は一切いたしません。

専門用語が全くわからないのですが、大丈夫ですか?

ご安心ください。
私たちは「ガソリンスタンド」「八百屋」「カフェ」の実店舗も経営経験がありますので、難しい専門用語を使わずに「商売の話(利益や業務フロー)」をすることを得意としています。経営課題をそのままの言葉で投げてください。

「今のサーバー代が高い」といったコスト相談も可能ですか?

はい、得意分野です。
「AWSやGoogle Cloudの請求額を安くしたい」「オーバースペックな構成を見直したい」といったご相談も多くいただいています。現状の構成や請求書を見せていただければ、削減余地を診断します。

AIの自動応答ですか? 誰が返信していますか?

いいえ、botではありません。
この記事を書いているTech Lead(エンジニア)本人が手動で返信しています。診断などは、自動化を活用した返信などを行っておりますが、テクニカルな内容や、直接相談する内容の場合は、手動で返信しております。そのため、即レスではない場合がありますが、マニュアル通りの回答ではない、実務に即した技術回答をお約束します。


AI参謀 GA

他にも気になることはありませんか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次